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お遍路用の道具【金剛杖】

金剛杖について、もう少し詳しく見ていきたいと思います。
 
金剛杖は、杖の上部に「地水火風空」の梵字が書かれ、五輪の塔を表していま
す。
これは、昔、お遍路さんが行き倒れて亡くなってしまった時に、この杖を卒塔
婆代わりにして葬ったことによります。
梵字の部分を隠すように、白布や金襴で包みますが、これは、仏のシンボルで
もある五輪部に手が触れるのは失礼だということで、それを防ぐためのもので
す。
地元のお年寄りの中には、カバーを外したまま旅を続けているお遍路さんを見
かけると、「死んだまま歩いている」という人も居るそうです。
 
多くの人は、この杖を持つことで、寂しい道や険しい道を一人で歩いている時
でも、常に弘法大師と一緒に歩いているという安心感や一体感を得ることがで
き、旅の道中の心の支えと感じています。
 
弘法大師の化身である金剛杖の取扱方には、しきたりに基づいたルールがあり
、注意が必要です。
お遍路さんにとってはとても神聖な杖ですので、知らなかったでは済まされな
いことと肝に銘じ、しっかりと覚えておきましょう。
以下にそのルールを紹介したいと思います。
 
◆橋の上で杖をつかない。
四十三番札所の明石寺から四十四番札所の大宝寺への途中、愛媛県大洲市の国
道56号線に「十夜が橋(とよがはし)」という橋があります。
この橋の名前の由来は、修行中の弘法大師が、ここで野宿した際、余りの寒さ
で一夜を十夜のように感じたという言い伝えによります。
それ以来、橋の下では弘法大師が休まれているとされ、お遍路さんは、橋を渡
る時は杖を突かない決まりになっています。
 
 

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